日本化學雜誌
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6-アミノサリチル酸のアンモニウム塩またはモノアルキルアンモニウム塩とケトンとの縮合反応について(第1~5報)(第3報)6-アミノサリチル酸のアンモニウム塩またはモノアルキルアンモニウム塩とケトンとの縮合生成物の構造について
関 誠夫
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1959 年 80 巻 6 号 p. 667-671

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抄録

6-アミノサリチル酸のエチルアンモニウム塩とアセトンとの縮合生成物C12H18O3N2(I)のベンゼン核のアミノ基を塩素にかえついでこの塩素を水素にかえた物質C12H17O3N(IV)を得た。IVにジアゾメタンを反応させモノメチル化体C13H19O3N(V)とし.これを熱分解し,3-イソプロペニルサリチル酸メチルエステルを得た。このことと,Vがサリチル酸メチルエステル誘導体であることが確かめられたことより,IVは3-(1一エチルアミノ-1-メチルエチル)-サリチル酸であると推定した。さらにIVおよびその塩酸塩のIR-スペクトルと,IVのN,O-ジベンゾイル誘導体が炭酸水素ナトリウム水溶液に炭酸ガスを発生しながら溶解したこととより.IVの構造を確かめた。さらにIは3-(1-エチルアミノ-1-メチルエチル)-6-アミノサリチル酸であることを決定した。

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