日本化學雜誌
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金属錯塩の赤外線吸収と基準振動の研究
水島 三一郎中川 一朗
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1959 年 80 巻 2 号 p. 124-128

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抄録

アンミン錯塩のNH3変角振動のうちで,NH3ゆれ振動i数は金属と配位子との間の結合の共有性が大きくなるほど高くなる.。またNH伸縮振動数は金属と配位子の間の結合の共有性が大きくなるほど低くなる。したがって金属と配位子の結合の伸縮振動を直接測定してその力の定数が得られない場合でも,その結合が共有性をもっているかどうか知ることができる。また数種のアンミン錯塩やシアン錯塩については,この金属と配位子の結合の振動も赤外線吸収あるいはラマン効果に測定され,正規の方法による基準振動数の計算を行なて,て力の定数を決定した。また[Hg(NH2)]+のNH2変角振動の赤外線吸収と基準振動の研究を行ない,錯塩にわけるNH2変角振動を明らかにした。そしてPt(CH2NH2CO2)2錯塩の振動の帰属を定め・アミノ酸錯塩の性質を明らかにし。

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© The Chemical Society of Japan
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