日本化學雜誌
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高周波放電の化学作用に関する研究 (第13~14報) (第13報) 250Mcycleの高周波放電によるメタン, 窒素からシアン化水素の生成について
宮崎 正蔵高橋 サク
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1958 年 79 巻 7 号 p. 780-784

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抄録

250Mcycleの高周波電流を用いて封鎖系内反応でメタン,窒素の混合ガスからシアン化水素の生成を行い,さきに40,100Mcycleの高周波電流を用いて行ったものと比較して放電帯内におけるメタン, 窒素等の挙動について調べた。その結果250Mcycleの高周波電場内では40, 100Mcycleのものと異なり,窒素のエネルギー吸収係数はメタンのそれとほとんど一致しており, いわゆる“周波数増加による反応の選択性”が現われている。このとき共存する窒素はその濃度があまり大きいときは一度生成したシアン化水素が放電帯内で分解し, かえってシアン化水素の収率を低下させている。また形成される反応帯の体積がガス濃度と共に明確に変わるのが実測によりわかるが, 反応帯中で進む反応は零次反応で表わされる。

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