日本化學雜誌
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mフルオルニトロベンゼンの一合成法
犬飼 鑑牧 保夫
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1957 年 78 巻 9 号 p. 1305-1307

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抄録

Schiemann反応によるニトロ基の置i換した芳香族フッ素化合物の合成は,一般に収率が悪く,その上実験がかなり面倒である。このため,いろいろの手段が用いられているが,いずれも操作が複雑である。著者らはm一ニトロアニリンよりm一フルオルニトロベンゼンを合成するため,mニトロベンゼンジアゾニウムホウフッ化物をその分解点と近似の不活性溶剤中で加熱して分解反応を行う方法を考えた。溶剤としてキシレンを選び,その最適条件を見出すとともに,反応により発生する三フッ化ホウ素による影響を除くため,空気,窒素などの導入,他種添加物の混入などについて実験した。その結果,収率は約50%で得られ,実験操作が非常に簡単となることを認めた

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