日本化學會誌
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ヘキサヒドロ-フルオレニルアミンの合成
ヘキサヒドロフルオレン誘導體の合成第三報
村井 淳吉藤瀬 新一郎奥寺 正
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1939 年 60 巻 1 号 p. 21-24

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抄録

o-フエニルーヘキササヒドロ安息香酸を製し,次でその酸鹽化物を閉環しヘキサヒドロ-フルオレノン(IV融點43.5~44°)とする.この結晶は無色であることを認め從來微黄色と記したのは誤りとした. (IV)のオキシム(V融點10〓~116°)は融點が甚だ不鋭敏であるがC13H15の組成と同一の元素分析結果を得たので,オキシム(V)は立體異性體の混合物と推定した. (V)の還元によりヘキサヒドロ-フルオレニルアミン(VI)を製するときオキシム(V)の酒精-醋酸溶液をナトリウムーアマルガムで還元しアミン醋酸鹽は2種類生成する. (α:醋酸鹽融點141~142°; β-醋酸鹽融點172~174°)氷醋溶液を接觸還元すれば定量的にβ-鹽基を得.又酒精溶液をナトリウムで還元しβ-鹽基を純粹に得たが接觸還元に比し收量著しく不良であつた.

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