1970 年 73 巻 7 号 p. 1615-1621
プロピレン, エチレンを成分とする混合系として分子鎖内のプロピレン-エチレン結合数の異なるブロック共重合体およびランダム共重体について伸張応力緩和挙動を測定した。
熱プレスで製膜した共重合体試料の比容積-温度曲線ではランダム共重合体でもポリプロピレンおよびポリエチレンの融点近辺で融解挙動が観察される。
ブロック共重合体の伸張応力緩和では緩和弾性率の値は機械混合系試料よりやや低下し, プロピレンの混合分率約 30wt% でその値が最低になる以外は機械混合系と同様な挙動を示す。
ランダム共重合体ついては -36℃ から緩和測定を行なったが, このものは無定形ポリマーとしての緩和挙動を示さず, やや結晶性が残存する結果を得た。また時間-温度の重ね合せ操作により得たシフトファクターは約 0℃ を境いに低温側, 高温側でそれぞれ WLF 式に従う温度依存性を示す。
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