日本化学会誌(化学と工業化学)
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(1-ヒドロキシエチリデン)ビスホスホン酸の錯形成とその錯体を用いる起泡分離
野崎 亨岡 洋一山下 浩
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1989 年 1989 巻 4 号 p. 697-701

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抄録

ポーラログラフ法により (1-ヒドロキシエチリデン) ビスホスホン酸 (HEBP) の二価金属との錯体の組成と安定度定数を決定し, HEBPおよび金属 (II) -錯体の浮選による回収を試みた。銅 (II), カドミウム (II), マンガン (II) ではpH 1.4~6.6 で, M(H3L)22-, M(H2L)24-のほかに, M(H3L)H2L3-などの化学種が, 鉛 (III)では pH 11.7~13.0 で M(HL)26-, ML28-, M(OH)L4-の化学種が確認された。HEBPは鉄(III)との錯形成により, pH6.0~8.0で, 酢酸ドデシルアンモニウム(DAA)による約5分間の浮選で回収でき, 金属(II)-HEBP 錯体も DAA とのイオン対形成により浮選回収されることがわかった。

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