1989 年 1989 巻 2 号 p. 193-198
SiO2 担持および TiO2 担持 Fe-Co-Ni 系合金触媒ではいずれも Mn, Cr, Mo の添加により一酸化炭素の水素化活性は低下したが, 選択性は大きく変化した。Mn 添加により 50 Co 50 Ni 触媒では高級炭化水素の選択率が高くなり, 50Fe50Ni 触媒では含酸素化合物生成の選択率が高くなった。一方, Cr, Mo の添加は CO 結合の解離を抑制するため含酸素化合物が高選択的に生成する。吸着 NO の IR 吸収は Mn, Cr, Mo の添加により高波数側にシフトすることから合金触媒の電子濃度は減少することが示唆された。昇温脱離実験によって 50 Co 50 Ni 触媒では H2 の吸着が, 50 Fe 50 Ni 合金触媒では CO の吸着が Mn, Cr, M0 の添加により変化しており, CO の水素化反応において活性, 選択性が変化する要因であると推定される。
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