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超低摩擦で機械製品の革新に挑む 環境・エネルギー技術としての 「トライボロジー」
国立研究開発法人科学技術振興機構
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2017 年 2017 巻 6 号 p. 3

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抄録

生活の中で摩擦は大きな役割を果たしている。例えばテフロン加工のフライパンは、鉄製のものより材料との摩擦が小さく調理しやすい。滑り止め加工があると働く摩擦が大きくなり、しっかり物をつかんだり置いたりすることができる。接触面における摩擦や摩耗、潤滑などの現象を扱う学術領域を「トライボロジー」という。その対象は幅広く、原子・分子レベルでの現象解明から機械システム、人工関節や補助人工心臓などの医療機器、人工衛星、地震予知まで多岐にわたり、多くの要素が絡まり合う「複雑系」のため十分な理解が進んでいなかったが、先端的な観測技術や、シミュレーション技術の進歩、材料化学の発展によって、ナノ科学の光が当たり、メカニズムの理解が大きく進展しつつある。

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© 2017 国立研究開発法人科学技術振興機構
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