2011 年 52 巻 2 号 p. 65-73
本研究では、中学校第1分野の最終単元「科学技術と人間」において,実験・観察を伴う学習展開となりうる教材を開発し授業実践を行った。開発した教材は、新素材の利用としてペルチェ素子を用い, 子どもが実験・観察を容易にできるように安全で安価な素材で構成したペルチェ電池とペルチェ素子により発電された電気エネルギーで走る3輪自作車を開発した。これらの教材を用いた授業実践によって、 子どもは、 3輪自作車をより速く走らせようと、ペルチェ素子や3輪自作車に対し様々な工夫を行う学習活動を行うことで、子ども自らの生活環境と科学的な技術との調和を図ることの必要性を認識することが明らかとなった。