東京電力福島第一原子力発電所事故への教訓から、原子力プラントの安全対策として計装機器の高度化が望まれている。そこで、過酷事象環境下においても、小型かつ小電力で放射線測定が可能な自己出力型ガンマ線検出器(SPGD)の開発を開始した。本研究では、エミッタ材として、中性子吸収断面積が小さく、原子番号の大きい鉛及びタングステンを選定し、製作性の検討、及び試作した各SPGDのCo線源によるガンマ線照射(線量率範囲:0.2-5 kGy/h)における出力特性を調べた。その結果、線量率と出力値の間に良い比例関係が成り立ち、ガンマ線検出器として使用可能なことが示された。