ITER においては、プラズマからの中性子発生量を中性子モニタを用いて10%の精度で計測する必要があり、これを実現するために、中性子モニタのその場較正試験を効率的に精度良く行う必要がある。本研究では、日本が調達する中性子モニタであるマイクロフィッションチェンバー(MFC) に対して、較正試験において較正用中性子源の支持構造体やMFC近傍に流れる冷却水が与える影響を、MCNPを用いた中性子解析により調べた。その結果、支持構造体が中性子源の下に設置される場合、支持構造体が遮蔽体となって中性子を減速させてしまうため、必要な統計精度を得るまでにより長い較正時間が必要となることを定量的に示した。また、ブランケットモジュールに流れる冷却水が満たされている場合と満たされていない場合とでは、MFC の検出感度は2倍程度異なることを突き止めた。更に、中性子線源の最適な設置位置・移動方法について解析した。