軽水炉燃料被覆材の水素脆化予防策のために金属中の局所的な水素濃度やその分布を迅速に評価する手法の開発が望まれている。我々は、材料にレーザー照射することにより誘起されるプラズマの発光スペクトルから水素分析する手法を開発してきた。特にLIBS(Laser-Induced Breakdown Spectroscopy)水素分析の高度化するために、可搬型水素分析装置の実用化を目指し、これまで行ってきた空間伝送レーザーによる分析に加え、ファイバー伝送レーザーを用いたLIBSについても研究を行い、試験装置を試作した。水素濃度の異なるジルカロイ試料に対して水素スペクトル発光強度と水素濃度の検量線を得る。この結果からファイバ伝送システムの性能の確認と性能の向上について検討する。