ガス冷却高速炉用高燃焼度燃料に用いるコンポジット燃料体の特性評価のため、緩衝材としてSiCを用いた模擬燃料体を製作し、その特性を評価した。FPガスの吸収によるスエリングの抑制機能を目的としたバッファ相は、気孔率を約80%のものについて製造性や機能性の面で高性能が期待できる。一方、燃料体を均一に分散させ保持させることを目的とした固相マトリックスでは、助剤の偏析が高温での強度低下を引き起こす可能性が示され、助剤量の制御が重要となることが明らかとなった。また、熱特性に関しては、バッファ相の熱拡散率は固相マトリックスに比べて著しく低いが、比熱容量は両者同等の値を示しており、気孔率の影響が現れた結果となった。