日本原子力学会 年会・大会予稿集
2007年秋の大会
セッションID: K22
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熱疲労・経年劣化
原子力発電プラントの機器信頼性向上に資する熱流動現象に関する研究
(1)高速回転円盤を用いた液滴衝撃エロージョン試験
*奈良林 直村瀬 敏博大森 修一森 治嗣
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抄録

近い将来、原子力発電所の増出力や高経年化プラントの増加を考えると、炉内機器や配管、タービン系機器の流力振動や熱疲労、液滴衝撃エロージョンなどの研究が益々重要となっている。また、近年の計算科学技術の長足の進展により、伝熱流動と構造健全性評価解析が可能となりつつある。このような状況下で本研究は実規模大で詳細な熱流動解析技術の開発および、解析モデルの精度検証用データベースの構築を目的としている。 本報では回転円盤エロージョン試験装置を用いてエロージョン試験を実施した。高速サーボモータの回転数5000rpmで、試験片取り付け部の周速は約100m/s、時速360km/hである。試験の結果、アルミは30分程度でくっきりとしたエロージョン痕が出来、時間の経過と共にその痕は深くなった。真鍮、炭素鋼は約1時間で、SUSは明確なエロージョン痕が出来ずに表面にわずかに反射光の差異が見られる。従って耐エロージョン性は、アルミ、真鍮、炭素鋼、SUSの順にあることがわかった。

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© 2007 一般社団法人 日本原子力学会
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