神戸大学海事科学部動力システム工学課程の3年生に対して近大原子炉を利用して、学生実験の一環として原子炉基礎特性実験を行っている。今回近大原子炉実験に対する教育効果についてより詳細に分析することを目的として参加学生による無記名でのアンケート調査を実験前後の2回にわたって行った。事前アンケート及び事後アンケートでは学生の原子炉や原子力に対する興味、知識、必要性等について尋ねた。事前アンケート回答から次のようなことが示唆された。原子核や原子力への関心はないわけではないが、それを知識として持っているというほどの自信はない。原子炉や原子力発電は止めるべきとは考えず、むしろ必要であると考えている。けれども将来の職業を考えた時、原子力関連の仕事をしたいとは思っていない。事後アンケート結果を加えて、近大原子炉実験によってどのような教育効果があがるのかについて調査し、これを評価した。