1956 年 9 巻 3 号 p. 104-106
Sarkomycinナトリウム塩を水に溶解し, 酢酸銅を添加して不純物を除去し, pH5.2~5.5のもとで酢酸エチルで抽出し, pH2.0の塩酸, 硫化水素またはイオン交換樹脂を用いて脱銅し濃縮したのち, 石油エーテルを添加すると, 溶液の部から結晶E1C14H18O7m.p.169℃ が, 沈澱の部から結晶E2C10H14O4m.p.179℃ が得られた。
これらの結晶は, 予備的実験でEHRLICH腹水癌, 吉田肉腫に対して微弱ながら作用する結果が得られたが, この効果についてはさらに検討の余地がある。.
本研究の要旨は日本抗生物質学術協議会研究会 (昭和30年6月例会) で発表した。