主催: 日本液晶学会
会議名: 2006年 日本液晶学会討論会
開催地: 秋田大学 手形キャンパス
開催日: 2006/09/13 - 2006/09/15
光学的等方相を示すジキラル液晶、(R,S)-FPPYの相転移挙動は冷却過程でIso_-_SmC*_-_Cub_-_SmX*_-_Cr転移シーケンスをとり、SmC*相がモノトロピックにかつ吸熱転移を示す特異な挙動をとる。(R,S)-FPPYの相転移挙動を高圧ホットステージ付き偏光顕微鏡及び高圧DTAを用いて常圧_から_160 MPaの圧力範囲で測定、解析した。相転移挙動は0_-_13 MPa、14_-_53 MPaそして53 MPa以上の3圧力領域に分けることができることを見出した。低圧領域では常圧と同じ相転移挙動を示し、中間圧力領域ではIso_-_SmC*転移の後、SmC*相は過冷却しそのまま保たれるが、再昇温するとCub相へ転移する現象を見出した。しかし53 MPa以上の高圧領域ではもはやCub相は現れず、代わってSmC*相が高温安定相となる事実を見出し、可逆的なIso_-_SmC*_-_SmX*_-_Cr転移をとると推定した。T-P相図の作成から、SmX*相、Cub相、Iso相の三重点として53MPa、142℃が決定された。