高能率で高品質の金型加工を実現するためには,素材形状とCADデータを機上で照合し,NCデータを作成することが必要である.そのためには,エッジ部が多数存在し,複雑な三次元曲面である金型素材形状の高速·高精度計測が不可欠である.本研究では,その様な金型形状への適用が可能な,変調格子位相法に基づいた動的参照面法による,高精度非接触計測法の開発を目的としている.本報では,まず動的参照面法を理論的に検証するため,三次元形状計測シミュレーションを行った.次に基礎実験装置を構築し,直径100mm標準球に対する形状計測実験を行い,提案計測法の有効性を実験的に確認した.