主催: 水文・水資源学会
本研究では,時間距離換算パラメータを提案・導入し,地下水文データに対するkrigingの時空間適用への拡張を試みた.地下水位分布を解析例として時空間統計モデルの最適化した分布を推定したところ,概ね良好な結果を得た.これより本提案手法は時空間の相関性を考えた分布として大変有効であると言え,特に観測データの相関性を時空間で一元的に考えて分布モデル評価をする場合に有用性・応用性に富むとがわかった.ただし,時間と空間の相関性を一元的に考える場合は同換算パラメータが効果的に評価に関わるため,その最適値が存在するとわかるが,各時空間軸毎に相関性をとるようにすれば時間距離換算の効果が薄れて時間と空間の相関が独立性を持ってしまい,最適値の存在は保証の限りではないと言える.