水文・水資源学会研究発表会要旨集
第20回(2007年度)水文・水資源学会総会・研究発表会
セッションID: 18
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熱環境 (7月25日,16:25 - 17:10)
屋外都市スケールモデルを用いた遮断蒸発実験
*森脇 亮仲吉 信人神田 学河合 徹
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抄録

本研究では,降雨-流出過程を完全に閉じることが可能な屋外スケールモデル実験サイト上において,降雨-流出の残差から遮断蒸発量を計測するための装置を整備し,降雨中の遮断蒸発量について検討を行った.その結果,以下のことが明らかになった.1)流出率には降雨量依存性があり,雨量が小さいときは流出率が小さくなる.また同程度の降雨量では夏季に流出率が小さくなる傾向がある.2)遮断蒸発量は飽差に大きく依存し,飽差が大きくなるほど遮断蒸発量が増加する.3)夏季は降雨中においても大きい飽差が維持される.負符号の地中熱流量(地中から地表への熱フラックス)は降雨中においても継続しており,この傾向は冬季よりも夏季に顕著に生じる.これが夏季の降雨中の飽差を大きくする原因の一つであると考えられる.

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© 2007 水文・水資源学会
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