日本森林学会大会発表データベース
第132回日本森林学会大会
セッションID: S9-4
会議情報

学術講演集原稿
樹木の生育に環境要因が与える影響:13Cラベリング手法を用いたアプローチ
*檀浦 正子
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

樹木は大気中の二酸化炭素を光合成により固定して、その炭素を成長や蓄積、呼吸として利用する。これらの樹木内炭素循環が、温度や水分環境などの環境要因によってどのように影響をうけるのかについて明らかにすることは、気候変動に対する樹木の反応を知るうえで重要である。13Cパルスラベリングとは、安定同位体である13Cを標識物質として用い、追跡する手法である。近年、安定同位体を測定する機器や技術の発達により、野外で樹木に適用することが可能になってきた。本発表では、この手法を利用して、光合成産物がどのように樹木に利用されるのか、また温度の違いや乾燥条件の違いがどのように影響を与えるのかについて、これまで得られた知見を紹介する。またスギを対象とした育種研究への適応事例についても紹介したい。

著者関連情報
© 2021 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top