日本森林学会大会発表データベース
第131回日本森林学会大会
セッションID: K8
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学術講演集原稿
林道への到達距離と作業道を利用した車両系集材の生産性について
*宗岡 寛子猪俣 雄太山田 健佐々木 尚三古家 直行
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抄録

直近10年間の林道、作業道の開設状況を見ると、作業道開設量が年間数万kmに及ぶ一方、林道開設量は数百kmにとどまっている。また、フォワーダの普及台数の伸びも著しく、作業道を利用しフォワーダで林道まで集材するシステムが広く普及してきたことがうかがえる。しかし、今後伐採地が奥地化した場合、フォワーダによる運材距離の延長が生産コストの増大をもたらすことが懸念される。そこで本研究では、北海道森林管理局から貸与を受けた国有林作業道GISデータを用いて、作業道各路線の終点、中間地点にポイントを発生させ、それらのポイントから林道までの最短直線距離と、作業道を経由した実際の到達距離との関係を調べた。

林道までの最短直線距離は、8927ポイントのうち59%が500m未満、92%が1000m未満であった。これに対して作業道を経由した実際の到達距離が500m未満であるものは21%、1000m未満であるものは53%にとどまった。林道からの直線距離が大きくなるに従い、実際の到達距離のばらつきが大きくなり、平均値は加速度的に増大する傾向が見られた。

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