日本森林学会大会発表データベース
第130回日本森林学会大会
セッションID: C9
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学術講演集原稿
長野市財産区有林での小学生の森林体験を補完拡張する定点カメラ映像の活用
*中村 和彦
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抄録

 学校教育の中で森林体験活動を行う場合、立地条件による制約から同じ場所を頻繁に訪れることができず、時間的な経過の観察が難しい場合が多い。この課題に対し、発表者はこれまで、森林体験活動が行われる場所に定点撮影カメラを設置して、学習者が直接観察できない期間を同カメラの映像や音声で擬似的に補完することで、学習者の森林に対する時間認識を拡張する試みを行ってきた。この取組にあたっては、定点カメラが盗難等のリスクに対して適切に管理されることが要件の一つとなる。これまでは、大学演習林などの関係者以外は原則的に立ち入ることができない場所のみに定点カメラを設置してきたが、学校教育の中でこうした場所を森林体験活動のフィールドとして活用できる場合は多くない。そこで今回、より利用しやすい森林をフィールドとした事例として、長野市の財産区有林における森林体験活動を行っている小学校を対象とした実践を行った。設置したカメラは、1時間に1回の静止画を撮影するカメラを3台(1台は林内景観を撮影・2台は児童がキノコのコマ打ち体験をした原木を近接撮影)と、動物を動画撮影する赤外線センサーカメラ1台の計4台とした。

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