日本森林学会大会発表データベース
第130回日本森林学会大会
セッションID: P1-055
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学術講演集原稿
スギ人工林の広葉樹導入による水質浄化能の向上について
*森川 夢奈根岸 有紀鈴木 政紀林 誠二渡邊 未来松尾 歩岡野 邦宏清和 研二
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抄録

針葉樹単純林に広葉樹を混交させる針広混交林化は,生態系機能を向上させる森林管理手法として,世界的なトレンドとなっている.我々は,スギ人工林に間伐強度を変えた試験地を設定した.現在,弱度間伐区(33%)では,林床レベルで草本・広葉樹が混交し,強度間伐区(67%)では,林冠レベルで広葉樹が混交している.本研究は,広葉樹の混交の強度(種多様性の回復)が根系の発達を通じて水質浄化機能を高めている,といった仮説を検証する.2011年と2018年に,月に一度の頻度で,深さ別(10 ,20 ,50 ,80 cm)の土壌間隙水を採取し,硝酸態窒素含む水溶性イオン濃度などを測定した.そして,地上部の時間的変化との関係性について解析した.また,今年9月に直径3 ㎝長さ1 mのオーガーを用いて土壌コアをサンプリングし,直径2 mm以下の細根を採取し,メタゲノム解析を行った.大会では,それらの結果を紹介する.

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© 2019 日本森林学会
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