日本森林学会大会発表データベース
第129回日本森林学会大会
セッションID: E9
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学術講演集原稿
北海道のカラマツ人工林伐跡における車両機地拵後の地表植生変化
*倉本 惠生佐々木 尚三津山 幾太郎原山 尚徳上村 章山田 健宇都木 玄斎藤 丈寛
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抄録

北海道下川町の緩傾斜のカラマツ人工林で車両機による伐出と地拵を行った後の林床植生の変化を調べた。2013年1月に同一林分の同一斜面に4本の帯状伐区を設け、2本はホイール式、2本はクローラ式のハーベスタ・フォワーダで雪上伐出を行った。うち前者1本と後者2本の計3本では油圧ショベルに取り付けたアタッチメント(通称クラッシャー)によって枝条と地表植生を粉砕処理する地拵を2014年5月に行い(CR区)、残り1本では油圧ショベルのバケットによる地拵と刈り払い機による補整刈りを行った(従来区)。各伐区について2014年(地拵当年)・2015年(翌年)および2017年(3年後)の7月に定点で植生調査を行った。当年はCR区で従来区に比べ草本の発達が抑えられていたが、CR区の区間・区内でも異なり、土壌水分が高く伐採以前に高茎草本が繁茂していた場所では当年からこれらの草本が多かった。翌年には被度・群落高とも増加したが、CR区の一部では草本の繁茂がやや少なくなっていた。さらに3年後には伐出と地拵方法に関わらずいずれの場所でもほぼ全面に植生が繁茂し、チシマアザミ・オオイタドリが2~3mの高さに発達していた。

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