日本森林学会大会発表データベース
第128回日本森林学会大会
セッションID: P1-175
会議情報

学術講演集原稿
アカマツ精英樹における節間長の改良効果の予測
*那須 仁弥井城 泰一山野邉 太郎宮本 尚子織部 雄一朗
著者情報
キーワード: アカマツ, 節間長, 選抜
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

アカマツは日本の景観要素や歴史的建造物の構造材として今後も需要が予想され、東北地方は寒冷で松くい虫被害が広がりにくい上、今後も抵抗性アカマツが普及することでアカマツ資源の供給地としての発展が期待される。しかし、アカマツ材は輪生節によって造材歩留りが低下する問題がある。このため、歩留まりの向上には輪生節間の長さ(節間長)の増加の遺伝的な改良が望まれる。アカマツの節間長の遺伝的改良効果について検討するために岩手県滝沢市にある林木育種センター東北育種場の場内に植栽されたアカマツ精英樹人工交配家系とその交配親の接ぎ木クローンを対象に立木状態で地際から高さ5mまでの幹を対象に輪生節間の平均長さについて調査を行った。交配親クローンと人工交配家系との親子回帰は相関係数が0.59、親子回帰から推定された遺伝率は0.63であった。また、アカマツ精英樹クローンで節間長の上位35%の系統を選抜し、実生で普及した際の改良効果は34cmであった。

著者関連情報
© 2017 日本森林学会
前の記事 次の記事
feedback
Top