日本森林学会大会発表データベース
第127回日本森林学会大会
セッションID: P2-046
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学術講演集原稿
帯状伐採跡地のモウソウチクの再生量
*佐々木 達也上村 巧伊藤 崇之吉田 智佳史中澤 昌彦鳥居 厚志
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抄録

竹はわずか2か月で7~18mに成長するため、短いサイクルで循環的利用が可能なバイオマス資源として注目されているが、その資源量の回復サイクルについての報告は少ない。本研究では地上部の竹資源の再生量を把握することを目的として、茨城県つくば市内のモウソウチク林(立竹密度5375本/ha)において帯状皆伐後、2005年から2014年までの10年間のモウソウチク再生量を調査した。竹林内に幅18m×奥行40mの区画を設定、幅3mで計6プロットに区切り、2年おきに冬期に2列ずつ帯状伐採を行い、その後に発生した竹の胸高直径を測定、同プロット内の伐採時に調査した胸高直径と竹質量の関係式を用いて枝条を含む地上部現存量を推定した。なお調査期間中はプロット内ではタケノコの収穫、および施肥は行っていない。その結果、再生量は年に12.2~21.6wet-t/ha、7.4~13.2dry-t/haであった。毎年約7dry-t/haの収穫が可能であると推測された。伐採前の地上部現存量127.3dry-t/haまで回復するには9~17年必要であることがわかった。

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© 2016 日本森林学会
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