日本森林学会大会発表データベース
第126回日本森林学会大会
セッションID: T22-12
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持続可能な社会の実現に向けた森林教育
小中学生の森林・林業に対する意識-北海道上川総合振興局管内での調査事例-
*麻生 翼比屋根 哲
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抄録

NPO法人「森の生活」では、未来の森林づくりを担う子どもたちの森林に対する意識を把握する目的で、北海道上川支庁管内の森林率80%以上の9市町村の小学校16校と中学校11校、それに加えて旭川市市街地の小中学校各1校を対象にアンケート調査を実施した。調査は2012年2月~3月にアンケート用紙を送付し、同年9月までにすべての小中学校から計1200件以上の調査票を回収した。
調査の結果、森に行く回数が年に2回以下の子供が約8割を占めたこと。約7割の子供が実際の木の伐採風景を見た経験がないこと。目をつぶって思い浮かべる森は、森林率80%以上の市町村の子どもたちでは家がある町周辺の森が、旭川市ではメディアで見た森が相対的に多かったこと。「今も森に行きたいか」の質問には、市街地(旭川市内)で「行きたい」と答える子どもの割合が高かったこと。森の役割については、どの学校でも「二酸化炭素を吸収し地球温暖化を防ぐ」が約8割と最も高く、「散歩等で人に安らぎを与える」が4割弱と最も低かったこと、等の傾向がうかがえた。当日は、記述アンケートの分析結果を含めて報告する。

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