日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: P2-057
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造林
富士山北麓のシラベ人工林列状伐採地に植栽された落葉広葉樹5種の生残
*長池 卓男松崎 誠司
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抄録

シラベ人工林列状伐採地に植栽された落葉広葉樹5種(ブナ、ミズナラ、ヤマハンノキ、イロハモミジ、ヤマザクラ)の生残を調べた。2013年に、植栽後2-6年経過した植栽列156列を対象に、20m×5mの調査区を設定して、植栽木の生残を調べた。植栽列の幅は平均11m、長さは平均150mであった。植栽列ごとの平均枯死率は24%で、植栽後2年目が34%で最も高く、植栽後4年目が14%で最も低かった。樹種ごとの平均枯死率は、ヤマハンノキが46%で最も高く、ミズナラが8%で最も低かった。全体と各樹種の枯死率に及ぼす要因をロジスティック回帰によって解析したところ、植栽列の幅が広いと全体およびヤマハンノキの枯死率は増加していた。また、植栽後の年数が経過するほどイロハモミジとヤマハンノキの枯死率は増加していた。植栽列には、カラマツとヤマハンノキが天然更新していたが、枯死率が高い植栽列ほどこれらの天然更新木が多い傾向は見られなかった。

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