日本森林学会大会発表データベース
第125回日本森林学会大会
セッションID: J05
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3Dレーザスキャナ計測による森林情報を用いた震災復興住宅用木材の供給
*中村 裕幸仁多見 俊夫
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抄録

【目的】木材供給量の増大と効率化を行うためには、森林内の立木資源情報と、木材加工流通プロセス情報とを一体化させた統合的管理が必要であると考えられる。本報では、その実証として行っている震災復興住宅用木材の供給計画について報告する。【方法】正確な森林資源情報取得方法として、3Dレーザスキャナによる森林調査(既報)を行い、伐採し易い立木の位置及び量的・形質的把握を行い、木材流通加工プロセス情報により伐採計画を立案した。【結果】調査によって住宅建設地に近い岩手県大槌町内の森林約2haに1,633本、約1,708?の材積量を確認。林分の特徴として大径木が多いが、構造用木材の取得が主であるとして、末口径14cm以上を造材できるよう選木した。その結果伐採本数はA材のみ最大間伐率1/3の540本、336?を計画。製材の歩留りを20%(残りの一部から板材を製造し、他は釜石のバイオマス燃料として売却)として67?の構造材の製造を計画。これにより建設できる住宅は5棟である。現在伐採を終了し、製材・乾燥を行い、2014年春の着工を予定している。(本研究は東京大学大槌イノベーション協創事業の一部として行った。)

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© 2014 日本森林学会
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