これまでに、インドネシアにおいて15種(Acacia mangium、Agathis sp.、Azadirachta excelsa、Eucalyptus alba、E. urophylla、Falcataria moluccana、Pericopsis mooniana、Peronema canescens、Pinus merkusii、Shorea acuminatissima、S. macrophylla、S. leprosula、S. johorensis、S. parvifoliaおよびTectona grandis)およびタイにおいて1種(E. camaldulensis)を対象として、組織構造および木材性質の樹幹内および個体間変動に関する調査を進めてきた。得られた結果から、造林木の成長と組織構造および木材性質の関係、木部成熟のパターン(直径成長依存または形成層齢依存)と肥大成長速度の関係などについて考察してきた。本発表では、これまでに得られた知見から、熱帯樹種における材質育種の可能性について報告する。