日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: K04
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現場に役立つ森林教育研究―森林、教育
森林ボランティア「里山守り隊活動」をとおしての高校教育 
*雨宮 永
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抄録

 愛知県豊田市は,少子高齢化の時代背景をもとに「行政主体から市民主体へ」をテーマに各地区でまちづくりを推進している。本校の立地する猿投地区も「猿投地区まちづくり協議会」を組織し,市民と行政の「協働」を進める体制を整え,市民の手による住みやすいまちづくりに取り組んでいる。本校林産工芸科では,科目「課題研究」,「総合実習」や特別活動において,生徒と地元の下古屋自治体が協働し,荒廃した里山の復元に取り組んでいる。平成25年度から完全実施される新学習指導要領においては,学校での学びを自らの将来につなげ,社会への移行が円滑に行われるよう,キャリア教育の充実が求められている。「里山復元プロジェクト」は,日頃の学習が社会でどのように役に立つのかを実践できる有意義な活動であるとともに,地域の方との交流を通したコミュニケーション能力の向上,ボランティア精神,地域への愛着心等を醸成することができ,キャリア教育の面からみてもその効果は大きい。新学習指導要領の趣旨を実現するため,学校での学びを具現化し,「働くこと」への意識を高めるとともに,地域の方との協働による里山づくりをさらに活性化させる方策を模索する。

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