日本森林学会大会発表データベース
第124回日本森林学会大会
セッションID: D40
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林政
大学における森林技術者教育の課題
*奥山 洋一郎林 和男本藤 幹雄
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抄録

森林管理を担う技術者教育については、林野庁が「人材育成マスタープラン」を策定する等、社会的な関心が高まっている。愛媛大学は平成23年度から大学院森林環境管理特別コースを設置して、森林環境管理高度技術者養成を目標として、修士課程と社会人リカレントコースを開講している。開講科目毎の満足度評価であるが、10人以上回答があった科目で「強い肯定」が60%以上示された科目は「精密森林管理論」「木材加工論実習」「森林ビジネス論」であった。個別科目の内容への評価を見ると、教材の充実度や教員の説明の仕方により満足度が変化することがわかった。教材作成や説明方法についてだが、森林・林業管理技術者教育の受講者は、既に一定の社会人経験を得た者も多く、実務との関わりも考慮しながらの等に工夫が必要である。このため、コース科目では実務者を講師に起用するなどしているが、一方で評価結果を見ると、大学教員以外の実務者が担当した科目の満足度が全て高いわけではなく、学外の人材に依存することだけで解決はできない。技術者教育の教授方法について、さらなる事例の蓄積と開発が必要である。

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© 2013 日本森林学会
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