日本林学会大会発表データベース
第115回 日本林学会大会
セッションID: P3024
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造林
2段林上木スギの成長
*酒井 武奥田 史郎
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抄録

低密度下で成長してきた二段林のスギ上木の成長を取りまとめた。調査地は2カ所で1つの林分は上木スギ(1901年植栽)、下木ヒノキ(1933年植栽)の二段林、もう一カ所は上木スギ48年生、下木スギ18年生となる二段林である。それぞれ、上木の間伐等の取り扱いを変えた調査区を設けて継続調査を行った。密度の差により直径成長に違いがみられないことから、いずれの試験地の間伐区においても密度効果が生じないほどの低密度が維持されてきたと判断できた。1901年植栽の上木では69年生時以降は、Ryが0.2-0.5程度と通常の単層林施業からくらべるとかなり低い状態を長期間にわたり継続してきたが、懸念される気象害やアバレ木的成長はみられなかった。ただし、両試験地とも下木の成長は遅く、下木の成長に重点を置く場合はさらに上木を低密度で管理する必要があり、その場合での成長の検証も必要である。

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© 2004 日本林学会
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