日本林学会大会発表データベース
第115回 日本林学会大会
セッションID: D37
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T12 人工林の生態学――日本発,世界へ――
愛媛県久万町ヒノキ人工林における天然更新_V_
土壌水分、土層深度と更新木の定着
*豊田 信行石川 実木村 光男谷山 徹高橋 正通阪田 匡司鳥居 厚志篠宮 佳樹
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抄録

 中度の間伐を長伐期施業の中で繰り返し行い、稚樹の発生がある林地ではこの定着を助けることで、ヒノキの天然下種更新が可能と考えて、試験中である。 ヒノキ稚樹が偏りを持って分布するヒノキ64年生2.4haに、無間伐、間伐、小面積皆伐の3つ試験区を設置し、28m×28mの調査区で、伐採1年前の2002年8月から林内環境を測定した。 伐採前の林内相対日射量は、亜高木上が4_から_14%であり、土壌型は適潤性黒色土、又は同偏乾亜型であり、土層深度が60cm以浅の場所は、10_から_35%であった。 ヒノキ稚樹密度は、67,000本/haが最多値であり、平均樹高は1_から_3.5m、10,000本/ha以上の分布域は5%_から_50%で、土層深度が60cm以浅でヒノキ稚樹が密生することが多かったが、例外もあった。 2002年の秋は小雨であり、土層深度が浅い区の表層土壌水分が最も低かった。2003年の春_から_夏にかけては、3つの区の差は少なくなり、2003年9月の伐採後、2つの伐区が無間伐に比べ湿潤となった。

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© 2004 日本林学会
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