主催: 人工知能学会
会議名: 第98回言語・音声理解と対話処理研究会
回次: 98
開催地: 公立はこだて未来大学
開催日: 2023/09/03 - 2023/09/04
p. 55-58
機械学習を用いた音声強調処理は、非定常性雑音にもある程度の効果をもち、最小平均二乗推定(MMSE)などの統計的手法を上回る性能が報告されているが、入力信号分析方法として一般的な離散フーリエ変換(DFT)の分解能によって性能が限定される現象があり、とくに非定常性の強い雑音環境の場合に生じやすい。そこで、本報告では異なる長さのDFTの並行処理に基づく音声強調処理の性能向上手法について検討した結果、一つのDFTに基づく通常手法の場合に比べ、入力信号SNRが0dBのとき、10種類の雑音環境に関する平均値として、セグメンタルSNRにおいて2.7dBの向上が達成できた。