ため池のような小規模ダムは築造年代が古く老朽化して,漏水や堤体破損等に対する早急な改修を必要とされているものが多い。この改修を行うためには先ず既設の堤体の現況を把握することが必要であるが、ため池は一般に規模が小さいため、標準貫入試験を数多く実施するなどの十分な調査が難しいのが普通である。そこで、標準貫入試験より小型・軽量で、かつ試験実施が簡単、かつエネルギー換算的に同等のN値が得られる小型動的貫入試験(通称ミニラム)をため池の堤体調査への適用性を調べるため、ある改修工事中の老朽ため池を対象に小型動的貫入試験を実施した結果を報告する。