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従来の空撮は顧客が専門のパイロットを雇い、実機を用いて行うことが普通であったが、近年の映像装置の小型·軽量化、無線通信装置の信頼性の向上などの技術的な進歩に伴い、リモートコントロール機(以下RC機)で代用するケースが増加してきた。RC機は、(1)安価、(2)時間的な制約を受けにくい、(3)人命の危険を伴わない、(4)実機よりも低空を飛行可能、などの優れた点を持っているが、その操縦は容易ではなく、操縦者には高度な操縦技術が要求される。その主な原因は自律安定性の悪さである。本研究は、RC機もつ不安定性の問題をコンピュータ制御によって解決し、操縦者に簡単で安全な操縦環境を提供するためのシステムの開発を目的とする。