経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
PACIS2018主催記念特別全国研究発表大会
セッションID: P-1
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予稿原稿
プロスペクト理論に基づき過去の消費量と周囲の消費量を考慮した消費関数の導出
*風間 恵実喜多村 正仁
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抄録

 従来の消費関数は、コブ・ダグラス型効用関数を予算制約式のもとで最大化するという条件を解いて得られる。仲澤(2014)は、行動経済学の代表的成果の1つであるプロスペクト理論に基づいて、効用関数中の消費量を参照点との比または差で置き換えるモデルを構築した。ここで、参照点として過去の消費量のみを考慮している。しかし現実には、イースタリン・パラドックスにおける順応仮説や相対所得仮説が示唆するように、自らによる過去の消費量だけでなく周囲の人の消費量も参照点となり、人の満足度に影響を与えると考えられる。本研究では、仲澤(2014)のモデルをさらに拡張し、過去の消費量と周囲の消費量の両方を参照点として考慮するモデルを構築する。

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© 2018 一般社団法人経営情報学会
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