九州歯科学会総会抄録プログラム
第65回九州歯科学会総会
セッションID: P-5
会議情報

歯科補綴領域でのQOL評価指標の検討
*竹中 めぐみ細川 隆司
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

歯科保健関連QOL評価指標にOHIP-49があるが質問項目が多く臨床場面での活用に限界がある。そこで、疫学調査データに基づき補綴治療全般に対応できる短縮版OHIP-JP16を作成した.本研究は,このOHIP-JP16について,予備的調査を行い信頼性と妥当性について検討したものである.2004年7月~12月に九州歯科大学附属病院第2義歯科を受診した患者のうち45名に自記式調査を実施した.うち欠損値のなかった38名(男性16名,女性22名,平均年齢59.6±14.5歳)を解析対象者とし、再調査を行った12名について再現性の検討を行った.内的整合性を示す領域ごとのCronbachのα係数は機能的な問題:0.52、痛み:0.22、不快感:0.88、身体的な困りごと:0.85、心理的な困りごと:0.82、ハンディキャップ:0.82であった.再現性を示すκ値は、不快感の領域の項目を除いて良好であった.アイヒナーの分類と口腔の主観的健康観によって分類した群を比較したところ、妥当性を満たすと考えられた.行動計量学的に検討した結果から,OHIP-JP16は歯科補綴臨床での活用可能性が示唆された.

著者関連情報
© 2005 九州歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top