ヒートアイランド対策としての効果的な適応策を検討する目的で，大阪府枚方市と高槻市を対象として，夏季における街路空間の温熱環境の実測を行った。実測結果より，調査対象エリアの温熱環境は，温熱快適性指標SET*が35℃以上と高く，熱中症発生リスクや人々の空間利用の観点から，適応策の導入による暑熱環境改善の必要性を確認できた。また，測定結果より暑熱要因の特定を試み，それぞれのエリアの要因に適した適応策についての検討を行った。試験的に導入した適応策の効果についても測定により検証し，適応策の導入により暑熱環境を改善できる可能性を示唆することができた。
