主催: 社団法人エレクトロニクス実装学会
本報告は,市場での稼働品と同一実装部材を用いた温度サイクル試験サンプルとのはんだ接合部の組織観察から結晶面方位の変化,Pb相の粗大化の進展,金属間化合物層の成長を比較検討した。結晶面方位はEBSP分析を,Pb相の粗大化及び金属間化合物層の測定にはSEM観察像を使用した。本評価より,はんだの粗大化と金属間化合物層の成長について,温度サイクル試験においては高い相関があるが,実稼働品においては相関が低いことが観察された。そして,はんだの結晶面方位の変化には稼働時間との相関があることが推定された。