映像コンテンツが生体に与える影響について関心が高まっている.その1つとして,テレビ番組では,番組のクライマックスの直前に挿入されるコマーシャル(CM:commercial message)への問題が指摘されている.本研究では,4〜5才の子どもに対し,脳活動,心拍,呼吸,瞬目,皮膚電位活動の計測を行い,CM挿入タイミングの違いが子どもの心的状態に与える影響を検討した.計測データを解析した結果,クライマックスに挿入されるCM(山場CM)は,視聴者の集中を阻害し不快感を与えることが示唆された.また,区切りに挿入されるCM(一段落CM)の方がリラックスして映像に集中できることが示された.