映像情報メディア学会技術報告
Online ISSN : 2424-1970
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セッションID: HI2009-77/3DIT2009-2
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特徴に基づく注意が図方向知覚に及ぼす影響 : 運動方向への注意を用いた心理物理学的アプローチ(視聴覚技術,ヒューマンインターフェース)
沖 めぐみ我妻 伸彦酒井 宏
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抄録

ヒトが物体を知覚する際、どこに物体があるのかを判断しそれらを背景から分離する図地分離が行われる。図地分離の中でも、図がどの方向に存在しているのかを知る図方向知覚は最も注目される過程である。この図方向知覚に空間的注意が影響を及ぼすことが示されている。これを踏まえ本研究では、特徴に対する注意が図方向知覚に影響を及ぼすかどうかを心理物理学的に検討した。まず、ある運動方向に注意をむかせた。その直後に、その方向と、それに直行する方向に運動するランダムドット群によって構成する領域が形成する多義図形を呈示した。どちらの領域が図として知覚されやすいかを測定したところ、注意を向けた運動方向により構成される領域に対する図方向知覚が促進されることが判った。これは、特徴に対する注意がヒトの図方向知覚を変調することを示す。

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© 2009 一般社団法人 映像情報メディア学会
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