擬似中間調処理を行う手法には, 従来, ディザ法, 誤差拡散法などが用いられてきた.擬似中間調処理画像に要求される条件には, 階調濃度の変化が少ない領域で規則的な縞模様が発生しないことと, 階調濃度の変化の急峻な領域で明確な輪郭が再現されることとの, 2つがあった.最近, 組み合わせ最適化問題を適用させて, 視覚的に優れた処理画像を得ようとする試みもあった.この方法は, 遺伝的アルゴリズムを適用している関係上, 計算時間が非常に長いといった欠点があった.本報告では, 比較的収束性の高いシミュレーテッドアニーリングを用いて, 計算時間の短縮と, 高画質化に関する検討を行った.