2011 年 80 巻 12 号 p. 1029-1033
プラスチック光ファイバは柔軟性に優れ大口径であり,一般ユーザでも接続や取り扱いが容易で,民生用途に適した伝送媒体である.屈折率分布を付加することで高速伝送にも対応でき,材料を変更することで用途に適した特性を実現できる.近年では屋内配線や自動車内配線などで利用され,その有用性が実証されている.最近ではInfiniBandのアクティブケーブルに採用されるなど,さまざまな分野への応用が考えられる.一方,課題としては耐熱性の向上が挙げられる.また実用的で高速伝送に適した可視光トランシーバなど周辺デバイスの開発が待たれる.今後の更なる研究開発によりプラスチック光ファイバが本格的に普及することを期待する.