北日本病害虫研究会報
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水田内におけるアカヒゲホソミドリカスミカメの発生消長と割れ籾および斑点米の発生推移
吉村 具子池田 泰子竹田 富一
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2007 年 2007 巻 58 号 p. 80-83

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抄録

水田内のアカヒゲホソミドリカスミカメの成・幼虫と割れ籾および斑点米の発生推移を調査した. 供試品種は「あきたこまち」, 「はえぬき」とした. これまでの報告と同様に, 山形県においても水稲の登熟期に水田内で本種幼虫が発生して斑点米の発生に関与していることが確認され, その加害に割れ籾の発生が関わっていると推測された. また, 8月下旬以降に水田内で発生した幼虫の齢期の進行は, 「はえぬき」が「あきたこまち」と比較して遅れる傾向が見られた. 「はえぬき」における割れ籾の発生は, 「あきたこまち」よりも少なく推移し, 「はえぬき」における幼虫の発生は, 割れ籾が増加した期間と重なったことから, 割れ籾の発生推移が水田内の幼虫発生に影響を及ぼしていると考えられた.

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