2002 年 2002 巻 53 号 p. 261-263
トマト黄化えそウイルス (TSWV) によるキクえそ病が多発した園地のキクおよび雑草等から, ミカンキイロアザミウマを採集し, ペチュニアの葉を用いたリーフディスク法によりTSWV の伝播能力を調査し, また, TAS-ELISA法によりTSWの保毒実態を調査した. その結果, えそ症状が確認されたキクの品種から採集した個体の12.2%で保毒が確認された.また, 保毒個体のうち23.6%が伝播能力を有していた. ハウス周辺の雑草等に寄生していたミカンキイロアザミウマからも保毒個体が得られ, 今後, 雑草を考慮した防除体系の確立が必要と考えられる.