1998 年 1998 巻 49 号 p. 24-26
東北地域で栽培されているイネ品種の中でレース007と親和性である12品種を供試し, 稲体の受ける低温ストレスが葉いもち感受性の変化に及ぼす影響を調べた。その結果, 全ての品種で低温処理により葉いもち感受性が増大し, 処理前と比較して品種問差が広がった。対照区で感受性の低かった「おきにいり」,「こころまち」は低温処理による感受性の増加が少なかった。一方, 対照区で感受性の高かった「まいひめ」,「かけはし」は低温処理により感受性がより大きく増加した。低温処理による感受性の増大はパンチ接種による病斑面積としてよりも, 噴霧接種による病斑数の増加としてより顕著に現れた。